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令和4年度県民芸術劇場 君津公演に向けて
11月23日に千葉響君津公演でソリストを務めさせて頂きます、ヴァイオリニストの神谷未穂です。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は何度かオーケストラと共演を重ねていますが、自分がコンサートマスターとして所属するオーケストラ、指揮者との共演、となると特別な思いがします。
協奏曲のConcertoは語源がラテン語のconcertare, concertus「論争する」、という意味からきているだけあって、この曲もオーケストラと音楽で話し合い、語り合いながら高めあっていく、という感じがするので、山下さん、仲間とどんな会話が繰り広げられるか、今からとても楽しみです。
魅力的な部分が幾度も出てくる協奏曲ですが、特に出だしがとても良いのです。
オーケストラが始まってすぐに、ソリストが静かに、しかし内に秘めた情熱を持って語り始めるのですが、物語に吸い込まれる様な素敵なスタート。ピアノ協奏曲の出だしもそうですが、始めよければ全て良しとはこの事、最後までファンタジーの世界に浸れる作品です。
チャイコフスキー作品はストラヴィンスキーの作品と同じく、私はバレエ鑑賞から入りました。白鳥の湖、くるみ割り人形、眠りの森の美女、といくつもの素晴らしいバレエ曲があり、チャイコフスキーの作品を弾く度に、それらのバレエの様な場面が浮かんできます。
どうぞ皆様、それぞれイメージを膨らませて聴いて頂けたら幸いです。