5/17開催 第119回定期 山下一史音楽監督から聴きどころのご案内です
いつも千葉交響楽団を応援してくださりありがとうございます。
来る5月17日土曜日14時から千葉交響楽団の定期演奏会が市川市文化会館で開催されます。
ソリストには、若手の優秀なソリストがひしめく今の日本の音楽界にあっても頭一つ抜きん出た存在の上野通明氏をお迎えして、ラロのチェロ協奏曲を演奏していただきます。彼とは2016年、彼がまだ20歳のころにブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲で初めて協演しました。20歳という若さながら、どっしりとした安定感のある素晴らしい演奏が印象的でした。その飾らぬ人柄にもとても好感が持てました。その後留学されて、最難関のジュネーヴ国際コンクールを始めとして数々の国際コンクールで優勝されました。その後の活躍は皆さまもよくご存知のことと思います。彼のような国際的に活躍する素晴らしいソリストを千葉交響楽団の定期演奏会にソリストとしてお迎えできることは大変光栄なことですし、僕自身も彼との共演を心から楽しみにしています。
メインにはシューマンの交響曲第3番「ライン」を選びました。
千葉交響楽団と僕は、これまでシューマンの4曲の交響曲の内3曲を既に定期演奏会で取り上げています。今回3番を演奏することで、全曲演奏が成ることになりました。ベートーヴェンの「英雄交響曲」と同じ変ホ長調で書かれたこのシンフォニーは、シューマンにしては珍しく明るく、力が漲っています。第2楽章の牧歌的スケルツォと軽快なトリオ、愛に満ち溢れた旋律が魅力的な第3楽章、第4楽章の荘厳なコラールは、フィナーレへの素晴らしい序章となっており、楽天的なフィナーレはいつものシューマンからは余り感じることのない「肯定感」を感じることが出来ます。
演奏会の幕開けに選んだヴェルディの序曲は、これから始まるドラマが凝縮した一幅の音楽絵巻といえましょう。
皆さまのご来場をコンサート会場でお待ちしております。

